私達がこの世に生を受け、幸せな日暮らしをさせて頂けますのは、神仏のお加護や、天地自然の恵みなどの他に、ご先祖のお陰を忘れてはなりません。仏法の究まるところは、報恩行であり、人生の極意も、恩を忘れず、徳に謝することだと思います。「父母恩重經」の中には、「禽獣もなお恩を知る。人と生まれて恩を忘れるは禽獣にも劣る」と戒めてあり、また、仏道は「孝」を説けば足る。とも教えられています。
その大切な恩を知らせて頂く近道は、先祖を偲ぶことです。両親の苦労のお陰でいまの私がある、と喜び、先立ってくれた吾が子の導きで世の無常を悟り、人の悲しみや痛みを知ることができたことを知るとき、この世を旅立った先祖たちへの追慕の思いが湧き起こります。
そして、正しく生きて少しでもその恩に報いたいと願うものです。
先祖供養や墓石建立は日本人が代々伝えてきた世界に誇る美風ですが、過ちなく人生を全うするための極めて大切な勤めだと思います。
先祖供養を仏道への一里塚と会得してご精進して下さい。





